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2009年01月10日(土) 08時01分

総務相「譲渡見直し」 かんぽの宿 民主、国民新も賛同産経新聞

 日本郵政が「かんぽの宿」70施設のオリックスグループへの一括譲渡を決めた問題が9日、衆院予算委員会で取り上げられた。鳩山邦夫総務相は譲渡手続きについて「どう考えてもおかしな話だ」と述べ、譲渡を見直す考えを示した。鳩山氏は来週、日本郵政側から直接事情を聴く予定。一方、民主党や国民新党は鳩山氏に賛同し、オリックスの宮内義彦最高経営責任者(CEO)の参考人招致などで追及する構えだ。

 予算委には、政府参考人として日本郵政の西川善文社長が出席し、初めて譲渡の経緯を説明した。

 国民新党の亀井久興幹事長が「不動産価格が下がる悪い時期に、なぜ焦って売るのか」と質問すると、西川氏は「従業員が先行きの雇用を心配している。不採算事業なので、早く譲渡したい」と述べた。

 鳩山氏は「日本郵政が目指す会社分割での譲渡には私の認可が必要なのに、日本郵政からは一度も相談がない。おかしいものはおかしい」と語った。

 鳩山氏はまた、宮内氏が議長を務めた政府の規制改革・民間開放推進会議(現・規制改革会議)が平成16年8月の中間報告で、「公的宿泊施設の廃止または民営化」を盛り込んでいた事実を指摘。「法的に問題はなくても、国民から『できレースだ』と疑念を抱かれる」と述べた。民主党の枝野幸男衆院議員は宮内氏の予算委への参考人招致を要求した。同党は来週以降、衆院総務委員会でも招致を求めていく予定だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090110-00000094-san-pol