広島県北広島町発注の簡易水道事業をめぐり、受注業者に便宜を図った見返りに接待を繰り返し受けたとして、同町上下水道課主任藤沢定由容疑者(50)が逮捕されたのを受け、竹下正彦町長が8日、町議会へ事件の経緯などを報告した。町議からは入札の検証などを求める声が相次いだ。
報告会は、町議側に説明するため、町が呼び掛けて開いた。竹下町長が「町民のみなさんに申し訳なく残念だ」と陳謝。町側が逮捕容疑や藤沢容疑者の経歴、簡易水道事業の概要などを説明。議員からは「町はなぜ気付かなかったのか」「入札のシステムやチェック体制に問題があったのでは」などの指摘があった。
藤沢容疑者が約10年間にわたり水道事業に従事し、入札参加業者の選定を任されていたことが癒着を招いたとも言及。竹下町長は「専門的な職員の存在は欠かせないが、実態として事件があった。入札のあり方についての分析と検証はすぐに取り組む」と弁明した。