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2009年01月09日(金) 09時58分

個人票紛失で市教委が会見中国新聞

 広島市西区の古田台小(越智文嗣校長)で1学級26人全員の「個人票」がなくなり、うち1人の自宅に本人の個人票が匿名で郵送されていたことが8日、分かった。市教委は「何者かに持ち出された可能性が高い」として同日、広島西署に被害届を提出し、個人情報の管理徹底を市立の全学校に通知した。

 同日、市教委の生田一正指導担当部長らが記者会見して公表し、陳謝した。説明によると、個人票には児童や保護者の名前、家族の一覧、緊急連絡先、自宅の地図などの個人情報を記す。職員室の保管庫に学級ごとのファイルを置いていたが、保管庫の鍵は、教頭の机の無施錠の引き出しに入れていたという。教職員の聞き取りなどから、この学級の個人票使用が確認できたのは昨年5月が最後。12月10日に保管庫内にないことに教員が気付いたが、校内で探すにとどまり、市教委への報告はしなかった。

 児童宅に郵送され、個人情報の流出が明らかになったのは今月2日。届いた封書に住所、名字のほか、「取得物」とワープロで印字され、この児童の個人票が同封されていた。学校側はその日のうちに保護者から連絡を受けたが、市教委に届けたのは5日。越智校長は「危機認識が薄かったと反省している」と話している。

【写真説明】会見で、個人票紛失の経緯を説明する市教委の生田部長(中)

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200901090020.html