山口県美展入選レベルの地元作家の美術作品を無料で貸し出す、周南市文化財団の事業が好評だ。作家にとっては作品を知ってもらう機会になり、市民は「本物」を自宅で楽しめる。財団は「気軽にアートに触れて」と利用を呼び掛けている。
花や風景を題材にした油彩や版画、写真、書、陶芸、押し花、デザインなど34人の109点をラインアップしている。事業が始まった2003年に比べて11人、65点増えた。利用は初年度の54件、80点から、昨年度は120件、166点に倍増。個人が30件から71件に、福祉施設が6件から13件に増えているのが目立つ。
故意に傷つけた場合は弁償しなければならないが、管理に制約はない。利用は18歳以上の市民が対象で、1回につき2点、3カ月以内が原則。市文化会館にあるカタログから選ぶ。文化財団=電話0834(22)8787。
【写真説明】貸し出し作品を前に「気軽に利用を」と呼び掛ける財団の沢野正典管理課長