倒壊の恐れがあり2007年2月に撤去されていた、呉市の音戸瀬戸にある灯籠(とうろう)が再建され8日、設置作業を終えた。地元有志からの寄付を受け、長年親しまれた瀬戸のシンボルがよみがえった。
高さは基礎部分と合わせ約9.3メートルで、御影石を使用。以前とほぼ同じ警固屋8丁目南端の海上に設置し、音戸町側の清盛塚と向かい合う形になった。
かつて常夜灯の役割を果たし、地元も要望したため灯籠の火袋部分には電球を据えた。簡易灯標として夜間は3秒ごとに光る。7日深夜から8日未明に、電球とソーラーパネルを設置し、現地での作業を終了した。
市港湾整備課によると、灯籠の設置時期や由来は不明。波や潮の影響で土台部分の石積が崩れ、航行を妨げる可能性があるため撤去した。昨年3月、音戸町の有志から3500万円の寄付を受けて再建を進めていた。
【写真説明】再建された灯籠。木立近くの清盛塚(中央奥)と並び音戸瀬戸のシンボルとしてよみがえった