ミミズを利用した家庭の生ごみを肥料化する装置でリサイクル活動に取り組む「広島ミミズの会」の加用誠男会長(64)=広島市南区仁保新町=が、冬場に処理量が低下する装置の改良に成功した。小型のフィルムヒーターを取り付けて保温し、ごみの分解に必要なバクテリアを活性化。1年中、安定して生ごみを処理できるようになった。
装置は、ココナツ繊維を積めた箱にミミズを入れ、上に生ごみを置くとバクテリアが分解、ミミズが食べて処理するという仕組み。夏は1日約500グラム処理するが、内部の温度が20度を下回るとバクテリアの働きが鈍くなるため、冬の処理量は約3分の1に落ち込んでいた。改良版は、熱帯魚の水槽などを温める市販のフィルムヒーターを繊維内に仕込むことで、気温を20度以上に保つことができる。コスト削減や環境に配慮し、太陽電池で稼働するよう改良する。広島ミミズの会=電話082(284)3664。
【写真説明】フィルムヒーターとミミズを手にする加用さん