岩国市由宇町の市立ミクロ生物館が、瀬戸内海に生息するプランクトンを紹介した図鑑を作った。記号などを多用し一般の人にも分かりやすい内容に仕立てた。ミクロ館は「図鑑を通じて海の微生物に慣れ親しんで」と話している。A5判カラーで144ページ。赤潮発生の原因となる渦鞭(べん)毛藻類、ラフィド藻類など、瀬戸内海で見られる微生物計129種類を顕微鏡写真付きで掲載。特徴の説明のほか汚染の度合い、魚介類や人への害の有無などを記号で示している。
「微生物の図鑑は専門書が多いため、子どもから研究者まで幅広く利用できる図鑑を」。昨年末、ミクロ館専門職員の末友靖隆さん(28)と佐野明子さん(27)、水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所の松山幸彦主任研究員(40)が中心になって作り始めた。DVD付きで2100円。ミクロ館で販売している。
【写真説明】<上>出来上がった図鑑を見る佐野さん(左)と末友さん
<下>カラーで見やすい構成にしたプランクトン図鑑