2009年01月09日(金) 12時09分
<「渡り」問題>衆院予算委の参考人招致応じる…渡辺喜美氏(毎日新聞)
官僚OBが天下りを繰り返す「渡り」を首相の承認で可能とした政令に関し、河村建夫官房長官は9日午前の衆院予算委員会で「渡りは原則承認しない」としたものの、「政令上はそういう(容認される)形になっている」と述べ、「抜け道」が残ることを認めた。枝野幸男氏(民主)の質問に答えた。枝野氏は「政令は改正国家公務員法の立法趣旨に反する」とし、法案提出時の担当大臣である渡辺喜美元行革担当相の参考人招致を要求した。
麻生太郎首相も「原則承認しない」としつつ、認める例として「国際機関での勤務経験が極めて豊富、外国当局との交渉に十分な知識・経験を有する」ことを挙げたが、枝野氏は「原則認めないなら政令はいらない。官僚はみな海外経験がある」と指摘した。
この政令に関し渡辺氏は「言語道断の暴挙」と批判しているほか、8日の自民党の行政改革推進本部(中馬弘毅本部長)でも「撤回すべきだ」との意見が相次いでおり、離党の動きを見せる渡辺氏の招致要求には政府・与党を揺さぶる狙いがある。渡辺氏は9日午前、記者団に「呼ばれれば喜んでどこにでも行く」と招致に応じると述べた。【野口武則】
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