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2009年01月09日(金) 17時42分

「廃虚写真、まねされた」=プロ写真家が同業者提訴−東京地裁時事通信

 朽ち果てた建物など「廃虚」をテーマにした写真の構図などをまねされたとして、プロ写真家の丸田祥三氏が9日、同業者の小林伸一郎氏を相手取り、写真集の差し止めや損害賠償などを求める訴えを東京地裁に起こした。
 訴状によると、丸田氏は1992年以降、各地で撮影した廃虚の写真を個展や写真集で発表。このうち、足尾銅山(栃木県)、旧丸山変電所(群馬県)、大仁金山(静岡県)など5点について、似た構図の写真が98年から昨年にかけ、小林氏の写真集4冊に掲載された。
 原告側は、被写体と構図の選定には、文献を調査し、現地に何度も足を運ぶなど多大な労力を要し、高い創作性があると主張。地図などから被写体になる廃虚を見いだすのは不可能だとし、「作品をまねて撮影したのは明らかで、著作権侵害に当たる」としている。
 丸田氏は提訴後に記者会見し、「これほど類似点が多いのは偶然にはあり得ず、小林氏に説明責任を果たしてもらうため訴訟に踏み切った」と話した。
 小林氏側の話 他人の写真を模倣して写真を創作したことはない。裁判の場できちんと反論していきたい。 

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090109-00000111-jij-soci