【ワシントン=矢田俊彦】米労働省が9日発表した昨年12月の雇用統計(季節調整済み)によると、非農業部門の就業者数は前月より52万4000人減り、11月に続いて2か月連続で50万人台の大幅減少となった。
2008年の1年間では258万9000人の職が失われ、1945年(275万人)に次ぐ戦後最大の減少となった。
オバマ次期大統領は9日の記者会見で、「状況は非常に悪い。景気対策の迅速な実施が必要だ。雇用統計はさらに緊急を要することを裏付けた」と述べ、雇用対策を最優先課題とすることを改めて強調した。
12月の失業率は7・2%と前月から0・4ポイント上昇し、1993年1月(7・3%)以来、約16年ぶりの高水準となった。
業種別の減少数は、住宅市場の冷え込みが続く建設業が10万1000人、製造業が14万9000人、小売りを含むサービス部門が27万3000人。
08年の雇用減のうち、約194万人が9月から12月までの4か月間に集中。米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻(はたん)で金融危機が深刻化した9月以降に雇用状況が一段と悪化している。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20081209-206556/news/20090109-OYT1T00802.htm