2009年01月08日(木) 15時00分
阪神大震災14年:「神戸の壁」耐えた 市民団体、保存の軌跡紹介−−長田区 /兵庫(毎日新聞)
◇大火、解体の危機耐えた 絵画や映像で紹介−−13日から長田区で
阪神大震災の大火に耐えたコンクリート製防火壁「神戸の壁」について、保存運動を続けてきた市民団体「リメンバー神戸プロジェクト」が13〜16日、神戸市長田区役所7階区民ギャラリーで、「神戸の壁絵図展」を開く。壁の“発見”から2度の移設をへて淡路市の北淡震災記念公園に至るまでを、アクリル画やDVD映像などでたどる。【辻加奈子】
「神戸の壁」は1927年、神戸市長田区の市場に作られた防火壁。45年の神戸大空襲で焼け残り、半世紀後の阪神大震災にも耐えたが、解体が決まっていた。神戸市垂水区の現代芸術家、三原泰治さんらは震災直後、がれきなどの遺物を「物言わぬ証人」として後世に残すために「リメンバー神戸プロジェクト」を設立。防火壁を「神戸の壁」と名付けて関係機関への陳情やパフォーマンスを繰り広げ、保存を訴えてきた。
絵図展は今年1月の再移設完了を記念して開く。三原さんの描いた壁のアクリル画50点の展示や、保存運動の映像を約30分に編集したDVD「神戸の壁の記憶」の上映などがある。13日は午後2時からオープニングの集いがあり、「神戸の壁」をテーマにした詩の朗読や歌、楽曲の演奏、懇談会などがある。
午前9時〜午後5時、入場無料。問い合わせは同区役所(078・579・2311)。
〔神戸版〕
1月8日朝刊
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090108-00000147-mailo-l28