2009年01月08日(木) 21時15分
<市場での資金調達>日本企業65%減 93年以降最低水準(毎日新聞)
金融危機で株価が急落した影響で、08年は企業の株式市場での資金調達が激減したことが米調査会社トムソン・ロイターの調べで分かった。新規上場、公募増資、転換社債型新株予約権付き社債発行による資金調達の全世界での件数は、前年比53.6%減の2063件、金額も42.3%減の4706億ドル(約43兆2900億円)に低下。そのうち日本企業は65.0%減の92件に落ち込み、金額は40.4%減の151億ドル(約1兆3892億円)と、調査を開始した93年以降で最低の水準だった。
日本企業で調達額が最大となったのは、三菱UFJフィナンシャル・グループが12月に行った44億ドルの増資。この1件で日本の総額の約3割を占めた。
また、世界的な株価急落で企業が保有している株式価値が低下し、企業収益を圧迫した。日清食品ホールディングスが8日、有価証券の評価損として27億5600万円を08年10〜12月期連結決算に計上すると発表するなど影響が表面化してきた。
クレディ・スイス証券によると、東証1部上場の2月、3月期決算企業(金融機関を除く)が第3四半期(9〜11月期または10〜12月期)の決算で、少なくとも総額5000億円の有価証券評価損を計上する見込み。同証券の丸山俊氏は「評価損が最終(当期)利益を10%以上押し下げる要因となる」と指摘する。【野原大輔】
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