記事登録
2009年01月08日(木) 21時15分

イスラエルにロケット弾攻撃、レバノン国境でも交戦状態読売新聞

 【エルサレム=久保健一】イスラエル軍によると、レバノン国境に近い同国北部ナハリヤに8日朝(日本時間同午後)、少なくとも2発のロケット弾が着弾、2人が負傷した。イスラエル軍は即座に発射元のレバノン南部に対し、砲撃を加え応戦した。パレスチナ自治区ガザでのイスラム原理主義組織ハマスへの掃討軍事作戦に続き、レバノン国境でも戦端が開かれ、イスラエルは南北2方面での交戦を強いられることになった。

 レバノン南部からのロケット弾攻撃は、12月27日にガザへのイスラエルの軍事作戦が始まってから初めて。2006年夏のレバノン紛争では、レバノン南部を実効支配するイスラム教シーア派組織ヒズボラが多用した戦術だが、ヒズボラは今回の攻撃について「関与していない」と否定した。同国のミトリ情報相がAFP通信に明らかにした。在レバノンのハマス幹部も8日、攻撃を否定した。

 一方、イスラエル放送によると、イスラエルのベンエリエザー国家基盤相(元国防相)は、シリアに本拠を置くパレスチナ世俗派の急進派組織「パレスチナ解放人民戦線総司令部派(PFLP−GC)による攻撃との見方を示した。しかし、PFLP−GCは8日の声明で、エジプトによる停戦調停案を批判したが、ロケット弾発射については言及しなかった。

 ナハリヤは、レバノン国境から約10キロ。レバノン紛争でも、ロケット弾による被害が集中した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090108-00000055-yom-int