2009年01月07日(水) 20時05分
ブランドバッグ「買わずにレンタル」 不況が後押し女性たちに大もて(J-CASTニュース)
不景気で消費が冷え込む中、低価格のカジュアル衣料「ユニクロ」やスウェーデン発の「H&M」が人気だ。その一方で高級ブランドのバッグは「はずせない」という女性は多く、絶好調なのがブランドバッグのレンタルだ。1週間単位で借りられて、パーティ用にも使えるし、長期間も可能だ。
■会員が08年9月以降に3倍に
ブランドバッグがレンタルできるサイト「Cariru(カリル)」では、ルイ・ヴィトンやシャネル、エルメスなど14種類の高級ブランドのバッグやアクセサリーを約150点そろえている。2008年6月からサービスを始めてまだ1年にも満たないが、テレビや女性誌に紹介されたことで口コミが広がり、20歳代から30歳代を中心に利用者が増えている。会員数は09年1月現在で500人。金融危機が始まった08年9月以降に急増し、それまでの3倍に膨れあがった。運営するニューウェル(東京都港区)の岩田光枝代表取締役は、
「ブランド品の買い控えが報じられるようになった頃と時期を同じくして、会員数が伸びました。不況で服は安く抑えても、友達との集まりやパーティで見栄を張ったりして、ブランドバッグは女性にとって必需品のようです」
と話す。
レンタル期間は1週間と1カ月から選べる。価格は商品によって異なり、ルイ・ヴィトンで人気の「モノグラム ハンドバッグ」は参考価格15万2250円のものが1週間7800円、1か月2万2000円(会員価格)。シャネルで定番の「マトラッセ ショルダーバッグ」は参考価格20万円のものを1週間6000円、1か月1万6800円(会員価格)で借りられる。販売もしているので、気に入ったらそのまま買うこともできる。
サービスを始めた当初は1週間のレンタルが多かったが、08年11月頃から1か月レンタルの需要が増えて、今では半数が1か月借りる。岩田代表は特別なシーンで利用していたのが、「日常使い」するように変わってきた、とみている。
富裕層の利用も増えている。
「いっぱい持っているけれど、あのバッグは持っていないから使ってみたい、という方もいました。毎月バッグを変えて継続して利用している方もいます」
■「所有することを放棄すれば、いろんな楽しみを得られます」
ネットでブランドバッグを貸し出すビジネスの先駆けとなったのは、世界文藝社が運営する「オーブ」。ルイ・ヴィトンやシャネル、エルメスなどのブランドバッグ220種約400個をそろえている。
07年9月にサイトをオープンし、09年1月現在で会員は1500人にのぼる。08年9月に料金を下げたほか、低価格で利用できるコースを設けたことで利用しやすくなり、9月から12月にかけて500人も会員が増えたという。会員の平均年齢は34歳。
1週間コースと1か月コースがある。料金は1週間で2800円から6800円。1か月で9800円から1万9800円。1か月コースでは、途中で他のバッグと取り替えることができ、ほとんどの人が最低1回は交換するそうだ。オーブ代表の石井康裕氏は、
「ブランドバッグを高いお金を出して買ったのに数回しか使わずにタンスの肥やしになり、リサイクル店に売っても二束三文にしかなりません。所有することを放棄すれば、1つ買うのと同じお金でいろんな楽しみを得られます」
と話し、新たな使い方を提案している。
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