2009年01月07日(水) 10時14分

＜タクシー強盗＞首の傷１５センチにも　金奪った上襲撃（毎日新聞）

　大阪府松原市の府道で５日、タクシー運転手の野沢俊樹さん（６１）が襲われ売上金が奪われた強盗殺人未遂事件で、野沢さんの首の切り傷は最長約１５センチに及ぶことが府警捜査本部の調べで分かった。犯人の男は、野沢さんが差し出した金を奪った後、すぐに逃走せずにナイフのような刃物で首に何度も切りつけており、捜査本部は当初から運転手を殺害して金を奪う目的だったとみて調べている。

　捜査本部によると、野沢さんの首の傷は右側を中心に３カ所。野沢さんは刃物を取り上げようとし、両手に数カ所の傷を負いながら抵抗したが、犯人は運転席側の後部座席から、首を一周するような形状で広範囲にわたって切りつけていた。

　野沢さんの首の傷は、あと数ミリで頸（けい）動脈に達するほど深かったといい、搬送時には出血性ショックで一時、意識不明になった。

　この男は切りつける直前、野沢さんから現金約２万５０００円を奪っていた。強盗の目的を達したにもかかわらず、野沢さんを襲撃していた。

　一方、東大阪、松原両市で事件が連続発生したのを受け、府警は異例の約１００人態勢で捜査を続けている。両市での事件で犯人の男はともに大阪市平野区内から乗車しており、捜査本部は同一犯との見方を強め、同区内での聞き込み捜査を強化している。【遠藤孝康、堀江拓哉】

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