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2009年01月07日(水) 11時36分

<ガザ侵攻>イスラエルが援助物資で「人道回廊」設置毎日新聞

 【エルサレム福島良典】イスラエルのオルメルト首相は7日、同国軍とイスラム原理主義組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ地区に援助物資を運び込み、住民を支援するための「人道回廊」を設置するとの声明を発表した。

 オルメルト首相の声明は「ガザ地区の人道危機を防止するため」、期間・場所を決めてガザ住民が援助物資や食料を受け取れる仕組みを構築するとしている。ガザでの戦闘長期化に伴い、国際機関などが人道状況の悪化に懸念を表明していた。

 一方、市民の死傷は3日の地上侵攻後、増大の一途をたどり、AFP通信によると、先月27日の空爆開始以降のパレスチナ人死者は660人に上り、うち215人が子供、98人が女性という。

 6日にイスラエル軍が攻撃した国連機関の学校での死者は、AFP通信によると48人に増加し、負傷者は100人という。軍報道官は「ハマスが学校付近から迫撃砲を発射したため反撃した」と主張した。

 攻撃対象は国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の運営する学校3校。ロイター通信によると、ガザ市近郊のジャバリヤ難民キャンプの学校は近隣住民約350人の避難場所になっていたが、ハマスが校庭に仕掛けた爆弾が砲撃で爆発した可能性があるという。

 イスラエル軍報道官は「ガザ住民は標的ではなく、軍は民間人の負傷を避けるよう最善を尽くしている」と強調した。

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