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2009年01月06日(火) 19時05分

ネットカフェならぬ「ネットルーム」 「完全個室」一日1800円満室続くJ-CASTニュース

 「派遣切り」にあって、ネットカフェ難民化をしいられる労働者が問題になる中、ネットカフェならぬ「ネットルーム」が満室状態だ。「完全個室」なのと、24時間1800円とネットカフェより値段が安いのが魅力らしい。また、寝る場所を提供するだけでなく、利用者への就職支援活動もしている。

■2畳の部屋には、パソコンの他に洗面台

  「ずっと満室状態が続いています」

 そう話すのは、都内14エリアで70室の「ネットルーム」を運営しているツカサの担当者。2008年の4月くらいから利用者が増えだした。そのほとんどが地方の工場で寮に入りながら派遣社員として働き、職と同時に家も失った労働者で、30代後半から40代が多いという。中には、ネットルームを利用するために上京してきたものの、空室がなくカプセルホテルで待機していた人もいたという。

 ネットルームがネットカフェと最も違うのは、ドアに鍵が付いた「完全個室」という点だ。元々、個人向けレンタルオフィスを改装したもので、ネットカフェよりもプライバシーの確保に重点が置かれている。約2畳の部屋には、パソコンの他にエアコンと洗面台が置かれ、常連者はここにディスカウントショップで購入した寝具を持ち込むという。

 狭さからくる圧迫感さえ気にならなければかなり快適だ。料金は24時間1800円とネットカフェよりも安い。また、館内にはコインシャワーやコインランドリーも設置され、長期利用の可能な仕様になっている。実際に、オープン当初からの利用客もいるそうだ。

■時給850円でツカサの仕事を紹介する

 ツカサはネットルーム利用者に「就職支援プログラム」という新しい試みも実施している。応募者に時給850円でツカサの仕事を紹介するというサービスで、2007年11月に開始した。ツカサの事業の柱の一つである、マンスリーマンションなどの清掃が主だが、適性を見て他の仕事も紹介する。プログラマーだった男性がツカサの経営するパソコン教室の講師として採用されたこともあるという。これまでに30名が応募し、現在も続いているのが9名で、うち4名が契約社員として働いている。

 マンションの清掃などは人が集まりにくい。だったら、仕事がなくて若く、しかもネットが使えるネットルーム利用者を採用すればいい。そう考えるようになったとツカサグループの川又三智彦代表は語る。

 ツカサは、人材を確保するだけでなく、個人の自立支援を目的とした「公的機関に変わる民間企業唯一の試み」であるともしている。


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