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2009年01月06日(火) 23時05分

「かんぽの宿」譲渡見直しを=日本郵政に要請へ−鳩山総務相時事通信

 鳩山邦夫総務相は6日夜、日本郵政が保養・宿泊施設「かんぽの宿」70施設をオリックス子会社のオリックス不動産(東京)に譲渡する契約について、「こういう景気の状態で焦って売るのはどうか。なぜ一括譲渡なのか疑問を感じる」と述べ、契約見直しを求める意向を明らかにした。都内のホテルで記者団に語った。
 かんぽの宿は、法律の規定により2012年9月末までに譲渡または廃止すると決められている。総務省は日本郵政の売却方針を認める方向でいたが、同相の発言について「重く受け止め、対応したい」(幹部)としており、契約内容の見直しが可能か検討する構えだ。
 鳩山総務相は見直しを求める理由として、「オリックスの宮内(義彦)会長は規制改革会議の議長をやり、郵政民営化の議論もそこでされた。そこに一括譲渡となると、国民ができレースではないかと受け取る可能性がある」と説明。併せて「人気の高い施設は地元の資本で買ってもらい、地域振興に生かすべきではないか」との考えも示した。
 同相はまた、譲渡先を決める入札方法が分かりにくかったと指摘。かんぽの宿譲渡のために行う日本郵政の会社分割を「認可しないことは十二分にある。世論の動向を見極めたい」と語った。
 一方、日本郵政は「直接話を聞いたわけではないのでコメントできない」(報道担当)としている。オリックスは「現時点では静観するしかない」(社長室広報)と話している。 

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090106-00000178-jij-pol