2009年01月06日(火) 13時26分
<米国務省>ガザ停戦に3条件 ロケット弾攻撃停止など(毎日新聞)
【ワシントン草野和彦】米国務省のマコーマック報道官は5日の記者会見で、パレスチナ自治区ガザ地区の軍事衝突の停戦に向け、▽イスラム原理主義組織ハマスによるロケット弾攻撃の停止▽封鎖中のガザ地区検問所の再開▽ガザ地区への武器密輸の取り締まり−−の3条件を示した。ブッシュ政権が主張してきた「持続可能な停戦」の具体的内容を明らかにしたもので、ライス長官はこの3条件をもとに、関係国と調整を続けているという。
ガザ地区とイスラエル、エジプトを結ぶ複数の検問所は05年のイスラエルのガザ撤退後、パレスチナ自治政府と欧州連合(EU)が管理することになった。だが、ハマスのガザ地区制圧後に封鎖され、物資の流入も制限。ライス長官は、検問所の新たな管理役について調整を続けているとみられる。
さらにハマスは、エジプトからトンネルを通じてロケット弾などを密輸しているとされており、これを封じるのが目的だ。
米国は3条件を明示したが、ライス長官が現地を訪問して直接仲介に乗り出す予定は現時点ではない。ブッシュ大統領は5日も「イスラエルは自国を守る決断をした」と語った。イスラエル寄りの立場は変わっていないだけに、3条件に基づく停戦仲介が功を奏すかどうかは不明だ。
また、ワシントン入りしたオバマ次期大統領は同日、「微妙な交渉が続いており、米国から二つの意見が出てはいけない」と記者団に語り、従来通り「沈黙」を保った。
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