2009年01月05日(月) 19時47分
2009年のスパム・メールはさらに進化する!?(Computerworld.jp)
スパム・メールの根絶は依然として困難な課題だ。2008年には、スパム・メールの氾濫を食い止めると期待された対策が幾つか実施されたが、その効果はあまり持続しなかった。スパム・メール対策の専門家は、2009年には新たな形態の厄介な攻撃が発生すると予測している。
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2009年にはどんな攻撃が流行るのか
「2008年のスパム・メールとの戦いで、われわれは部分的には勝利を得られたが、戦いの終結にはまだほど遠い」と、ソフトウェア開発とスパム調査を手がけるデンマークSPAMfighterの共同創業者、マーティン・ソーンバーグ(Martin Thornberg)氏は語る。
ソーンバーグ氏によると、スパム・メールはインターネット上に潜在するターゲットの22%にしか到達していない。これは、ますます多くのスパム・メール攻撃が、つまり、ますます多くの頭痛の種が登場してくるのは必然であることを示している。
SPAMfighterは、2009年のスパム動向について包括的な予測を行っている。その内容は明るいものではない。
●ソーシャル・ネットワーク・スパムの増大
●スパム・メールを配信するネットワークの複雑化
●脅威のハイブリッド化
●特定の集団や個人にスパムを送りつけるスピア・フィッシングの増加
●手口の巧妙化
ユーザーが採るべきスパム・メール対策
Webや雑誌などで紹介されているスパム・メール対策の多くは、わかりきったあたりまえのことのように思える。にもかかわらず、すべてのユーザーがそれらを実施しているわけではない。
幸いなことに、スパム・メールにだまされるユーザーは少ない。米国カリフォルニア大学の最近の調査によれば、スパム・メールに返信する割合は1,250万通に1通しかないという。
ただし同調査では、このようなわずかな割合で返信があるだけで、ある程度の規模を持つスパム・ネットワークで1日当たり7000ドル(約64万円)、年間で350万ドル(約3億2000万円)もの利益を生み出しているという。しかも、24時間ごとに8500ものボットがスパム・ネットワークに加わっている可能性があるという。
スパム・メールに引っかからないようにするためには、次のようなごくあたりまえの対策が欠かせない。念のために、今一度確認していただきたい。
●一方的に送られてきたメールに返信するのは禁物。スパム・メッセージに記載されている“配信登録の解除依頼”も送ってはならない
●“送信エラーを知らせるメッセージ”が送られてきてもだまされてはならない
●全面的に信頼できる掲示板やブログ以外では、メインとして利用しているメールアドレスを明かしてはならない
●自身のブログやWebサイトに、メインのメールアドレスを記載しない
●一方的に送られてきた電子メールで知った組織では、商品を購入したり寄付したりしない
●一方的に送られてきた電子メール内のリンクは、絶対にクリックしない。例えば、取引している銀行(らしき差出人から)電子メールが送られてきて、「リンクをクリックしてログインし、アカウントを確認してください」などと書かれていても、無視すべきだ
(JR Raphael/PC World米国版)
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