2009年01月05日(月) 01時54分
再び「ブリッジ法案」検討 与党、輸入牛肉などの値上げ防止(産経新聞)
与党は、5日召集の通常国会で、平成21年度予算案に付随する「歳入関連法案」(日切れ法案)が野党の抵抗で年度内に成立しない場合を想定して、税制優遇措置を延長する「ブリッジ(つなぎ)」法案の検討に入った。優遇措置が失効すると4月以降、輸入牛肉や輸入麦芽のビール価格が上昇する恐れがあるためで、同法で現行の優遇措置を4月1日から1、2カ月間延長する。
3月末で優遇措置の期限が切れる輸入品は415品目。特に輸入食料品は、世界貿易機関(WTO)交渉で関税率を変える必要があるため、毎年、優遇措置を更新している。
優遇措置が失効すると輸入牛肉や麦芽などの値段が上がる。輸入牛肉の関税率が今の38・5%から50%にとなり、単純計算で、輸入牛肉1パック600円の商品は69円値上がりする。
与党は20年の通常国会でも、揮発油(ガソリン)税暫定税率維持のために同法案を提出したが、民主党が「国会審議を否定する暴挙」と反発し、衆参両院議長の斡旋(あつせん)で取り下げた経緯がある。だが与野党対立は再燃し、結局、暫定税率は失効して約1カ月間混乱した。
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■ブリッジ(つなぎ)法案 関税法の税制優遇措置をはじめ、平成21年3月31日で期限が切れる税制上の特例措置を一定期間延長する法案。歳入関連法案(日切れ法案)が3月末に成立しない場合に税率を維持する「つなぎ」の役割があるため「ブリッジ」と呼ばれる。議員立法なので委員会審議で首相らの答弁を省略できるメリットもある。この法案が1月中に衆院で可決されれば、憲法の「60日ルール」で3月末までに衆院再議決できるため、関連法案が成立するまでの間、暫定税率を維持できる。
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