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2009年01月05日(月) 14時21分

「年越し派遣村」閉村…元派遣社員ら4施設に移動へ読売新聞

派遣村の集会で今後のスケジュールを聞く人たち(5日午前、東京・霞が関の厚労省講堂で)

 東京・日比谷公園に先月31日から開設されていた「年越し派遣村」では5日、宿泊場所となっていた厚生労働省の講堂で、午前10時前から最後の集会が行われた。 村長を務めるNPO法人事務局長の湯浅誠さんが「今日から次の生活のスタートです。大変ですが頑張って下さい」とあいさつすると拍手が起きた。

 先月まで日雇い派遣で生活費を稼ぎ、ネットカフェなどで寝泊まりしてきたという男性(40)は「派遣村で過ごし、一人ではないことに気づかされた。不安はあるが、住居と少しでも安定した仕事を見つけたい」と話していた。

 同村実行委によると、4日夜に講堂や同公園に泊まった元派遣社員らは489人。一同は集会後、12日までの受け入れ先となった中央区などの計4施設への引っ越し作業を開始。一部は正午過ぎから国会へ向け、デモ行進した。

 派遣村から約230人分の生活保護申請がファクスで寄せられた千代田区では、5日午前、職員ら約50人が対応に追われた。区庁舎1階に生活保護の申請や健康相談の窓口を特設、庁舎前では防災用の保存食約300食の炊き出しを行った。この日は申請者のうち75人が正午前に区庁舎に向かい、手続きを進めた。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20081209-206556/news/20090105-OYT1T00328.htm