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2009年01月05日(月) 23時18分

ガザ、民間人64人死亡 イスラエル地上侵攻2日目中国新聞

 【エルサレム5日共同=長谷川健司】イスラエル軍は四日夜、イスラム原理主義の強硬派ハマスが支配するパレスチナ自治区ガザで二日目の侵攻作戦を継続、ハマス側はイスラエルにロケット弾などで反撃した。AP通信によると、ガザの保健省当局者は地上作戦で民間人六十四人が死亡したと語った。アラブ各国では怒りの声が渦巻き、国際社会は憂慮を深めた。

 一方、ロイター通信によると、ハマス当局者は昨年十二月二十七日の空爆開始後初めてとなる対外交渉のため五日、エジプトに代表団を派遣すると述べた。

 空爆開始以来のパレスチナ人死者は少なくとも五百十二人となった。

 APによると、ガザでは救急車二台が軍の攻撃を受け、救急隊員四人が死亡した。軍は四日、数十人のパレスチナ人戦闘員を死傷させたと発表したが、パレスチナ側は救急車が現地に入れない場所もあり、確認できないとしている。

 地上部隊は中心都市ガザ市を包囲し、ハマスの拠点とみている地点に戦車の砲撃や機関銃の銃撃を続けた。部隊はまた、ガザ市の南側に位置する地中海沿岸の旧ユダヤ人入植地ネツァリム付近まで侵攻。ガザ地区を南北に分断し、ハマスなど武装勢力や武器の移動を封じる狙いとみられる。

 イスラエルのペレス大統領は四日、米ABCテレビのインタビューで、イスラエル側が停戦を受け入れるのに「ハマスは攻撃を続けるというアイデアは受け入れられない」と述べ、即時停戦を拒否。軍がガザを再占領する計画はないと語った。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200901050126.html