2009年01月05日(月) 22時35分
派遣村の失業者ら、別の施設へ引っ越し(産経新聞)
仕事や住居を失い、東京・日比谷公園の「年越し派遣村」で年末年始を過ごした失業者ら約500人のうち、仕事探しを始めた人などを除く286人が5日、厚労省や都の支援で都内の4カ所に用意された旧学校施設などへ引っ越した。使用期限は12日までだが、厚労省は柔軟に運用するとしている。
4施設は中央区や練馬区の児童養護施設など。ハローワークなどが置かれ、就業支援や生活相談に乗る。
中央区の廃校になった小学校体育館では午後5時前、大型バス2台で78人が到着。ござの上にふとんが用意され、石油ストーブ5台で暖められた体育館へ入り、弁当とお茶の支給を受けた。旧校舎の一角には東京労働局が緊急特別相談窓口を設置。寮付きの求人票を約3000人分用意したが、高齢者向けの求人は少ないという。
高知県出身の男性(46)は12月24日にアルバイト先の警備会社を事実上解雇され、ネットカフェに宿泊。「滞在期限が1週間延びて本当にありがたい。ヘルパー2級の資格を持っているので、まずは仕事を見つけ次に住まいを探せれば…」。身寄りは故郷の母親(71)のみで「頑張りや」と励まされたという。
東京都出身の20代の男性は、高校卒業後に正社員を3年経験したが解雇された。建築関係の日雇い派遣を続けるうち親とも暮らしづらくなり、5カ月ほど前からネットカフェ暮らしになった。「体育館は雑魚寝ですが、ありがたい。生活保護も申請し、前向きに頑張ろうという意欲が湧いてきました」という。
引っ越しに先立ち、派遣村実行委は日比谷公園から国会までの道のりを約30分かけてデモ行進。その後、参議院議員会館で集会を開き、超党派議員約80人に支援を訴えた。
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