2009年01月04日(日) 08時01分
米大統領「一方的停戦、受け入れられぬ」 イスラエル擁護鮮明(産経新聞)
【ワシントン=山本秀也】ブッシュ米大統領は3日、週末の国民向けラジオ演説でガザ情勢の悪化を招いた責任はハマスにあると非難した。さらに「イスラエルへのロケット弾攻撃を再び招くような一方的停戦は受け入れられない」と語り、兵器の供給封鎖など、ハマスへの有効な監視が停戦発効の鍵となるとの考えを表明した。
ガザ地区への空爆開始後、米大統領が直接見解を表明したのはこれが初めて。ブッシュ大統領は「最近の紛争はイスラエル粉砕を叫ぶイラン、シリアに支援されたテロ組織ハマスが引き起こした」と述べ、イスラエル領内にロケット弾を最初に撃ち込んだハマスの責任を追及した。
イスラエルの空爆に関しては、ガザ地区の一般住民への被害を「遺憾だ」としながらも、ハマスが一般居住地域に紛れ込んだ結果との認識を表明。「イスラエルの指導者は、ハマスによる自国民への攻撃に応じて軍事作戦を発動した」として、イスラエルを擁護する姿勢を鮮明にした。
また、米国家安全保障会議(NSC)のジョンドロー報道官は2日の記者会見で「空爆であれ、地上戦であれ、イスラエルが決断した作戦の一部に過ぎない」と指摘、地上戦への移行を米側が織り込み済みであるとの感触を強くにじませた。
ブッシュ大統領は同日午前に、ライス国務長官と情勢を検討したが、同長官の中東派遣は当面、検討されていないと米メディアは伝えた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090104-00000034-san-int