2009年01月04日(日) 03時19分
株取得も可能、金融安定化法より柔軟に…ビッグ3支援(読売新聞)
【ワシントン=矢田俊彦】米政府は自動車大手3社(ビッグスリー)支援に向け、金融安定化法をより柔軟に解釈する方針を固めた。
公的資金で3社の資本増強に応じることを可能にし、場合によっては部品メーカーへの支援も視野に入れている。金融システムの保護とは直接関係のない使い道へと、同法の解釈が拡大している。
財務省が12月31日付で打ち出した「自動車産業融資プログラム」によると、金融安定化法が準備した7000億ドルの公的資金枠を使い、「支援の条件や形態などはケース・バイ・ケースで対応する」という。
財務長官には大きな権限を与え、米連邦準備制度理事会(FRB)議長と相談のうえ、株式などにも投資できるとの見解を示した。
12月19日にブッシュ大統領が発表した資金繰り支援策では、最大174億ドル(約1・6兆円)の融資の見返りに株式取得権(ワラント)を政府が得るとの項目を盛り込んでいた。今回は、政府が株式を直接買い取る形で資本増強に応じることを可能にするものだ。
また、ビッグスリーと軌を一にして危機的状況に陥っている部品産業にも、支援策を検討する。部品産業の雇用者は約97万人で、ビッグスリーの計約24万人をはるかに上回るだけに、米経済に与える悪影響に懸念が高まっている。
一方で、支援にあたっては、納税者保護のため、役員報酬の制限などを厳格に実施する方針を示した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090103-00000046-yom-bus_all