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2009年01月04日(日) 22時14分

イスラエル軍、地上侵攻 ガザ北部、死傷者多数中国新聞

 【エルサレム4日共同=長谷川健司】イスラエル軍は三日夜(日本時間四日未明)、イスラム原理主義の強硬派ハマスが支配するパレスチナ自治区ガザ北部に地上部隊による侵攻作戦を始めた。ハマスは激しく応戦しているもようで、昨年十二月二十七日の空爆で始まったイスラエル軍のガザへの大規模攻撃は、八日目で地上戦という新局面に入った。

 軍によると、四日朝までに兵士三十人が負傷し、うち二人が重傷。軍は少なくともパレスチナ人八人を殺害したとしており、さらに多数の死傷者が出ているとみられるが、確認されていない。

 イスラエルが二〇〇五年にガザから撤退後、最大規模の侵攻作戦。同国のバラク国防相は「作戦は容易でも短期間でもない」との声明を発表し、長期の作戦も辞さないとの決意を示した。ハマス報道官は、イスラエル兵にとり「ガザは墓場となる」と警告しており、戦闘泥沼化の恐れもある。

 AP通信によると、軍はガザ周辺に展開中の兵士約一万人に加えて、「数万人」の予備役招集に着手し、イスラエル北部のレバノン国境やヨルダン川西岸での警戒にも充てることを明らかにした。

 軍の声明によると、地上侵攻は大規模作戦の「第二段階」と位置付けられ「ハマスのテロ基盤破壊と、ロケット弾発射地域の制圧」が目標。ガザ周辺のイスラエル南部地域の長期的な治安安定のため、ハマスに打撃を与えてイスラエルの抑止力向上を図るとしている。

 軍部隊はガザ北部のエレズ検問所付近など数カ所から侵攻、ロケット弾の発射拠点である北部ベイトラヒヤ周辺などを制圧した。作戦には歩兵、戦車、砲兵部隊や空軍、海軍が参加した。

 侵攻開始に先立ち、軍は三日、ガザ北部のモスク(イスラム教礼拝所)を空爆し、APによると、礼拝中の十三人が死亡した。空爆開始から地上戦開始までの死者は、パレスチナ人四百六十一人以上、イスラエル人四人。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200901040175.html