2009年01月04日(日) 21時27分
<ガザ地上侵攻>米国は「黙認」(毎日新聞)
【ワシントン草野和彦、ニューヨーク小倉孝保】イスラエル軍のガザへの地上侵攻に対し、米国は容認姿勢を堅持。ハマスを軍事的に弱体化させ、治安上の脅威低減を狙うイスラエルへの配慮が目立った。
米国務省のマコーマック報道官は3日の声明で、停戦は早期発効すべきだが「持続可能にする必要がある」とも指摘。地上侵攻には言及すらせず「黙認」した形だ。アラブ諸国などを中心に目立つイスラエル批判やハマス寄りの停戦合意の模索をけん制したと言える。
ただ、国際的反発の強い民間人の死傷には「深い懸念」も表明、イスラエル軍に慎重な対応を求めた。
ニューヨークで同日行われた国連安全保障理事会緊急会合でも、米国は即時停戦に反対。協議終了後、米国のウォルフ次席大使は報道陣にハマス批判を繰り返した。
米国の姿勢に対しては、歴代米政権が親密な関係を維持してきた同盟国イスラエルが、ハマス攻撃を継続できるよう、条件闘争で停戦協議を長引かせる「時間稼ぎ」だ、との批判も一部の中東諸国では出ている。
ブッシュ大統領は3日のラジオ演説でハマスを批判、地上侵攻について説明を受けたが、新たな声明を出すなどの動きはなかった。
オバマ次期大統領も様子見に終始しており、この日も安全保障問題の広報担当者が「事態を注視している」との声明を出したのみだった。
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