2009年01月04日(日) 19時04分
ガザ侵攻で原油価格反転上昇 世界経済の新たなリスクに(産経新聞)
イスラエル軍のガザ侵攻による中東情勢の緊迫化を受け、原油価格が上昇に転じている。紛争が長期化すれば、「地政学的リスク」の高まりを背景に、投機マネーが再び原油などの国際商品市場に流入するとの見方も出ており、同時不況の様相を呈している世界経済に大きなダメージを与える懸念がある。
ニューヨーク原油先物市場は、昨年12月19日に1バレル=33ドル台に下落していたが、2日には46・34ドルまで反転上昇した。第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストは「戦況が深刻化すれば50ドルを超える可能性がある」と予想する。
銅など“戦略物資”といわれる非鉄金属のほか、穀物相場も上昇の兆しをみせており、丸紅経済研究所の柴田明夫所長は「(相場の反転が)いったんは撤退した投機マネーを呼び戻しかねない」と警告する。
資源価格の高騰は、コスト上昇により企業業績を一段と悪化させるほか、需要減退を招き経済活動を萎縮(いしゆく)させる。
「アラブ民族主義の台頭による石油禁輸などで第3次石油危機を招きかねない」(柴田氏)との声もあり、世界経済の新たなリスク要因に浮上してきた。
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