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2009年01月04日(日) 18時54分

【小沢代表年頭会見】(下)「国民を愚弄する、金の無駄遣い」産経新聞

 4日午後の年頭記者会見で、民主党の小沢一郎代表は永田寿康元衆院議員の死去に対して「心からお悔やみ申し上げる」と述べた。

 会見詳報は以下の通り。

  【写真で見る】 民主、単独過半数か!? 独自分析で…

【通常国会への対応】

 −−明日から始まる通常国会には、どのような決意、姿勢で臨むのか

 「国会は特別いつもいうように、国会戦術的なことは幹事長、国対委員長以下、皆さんにおまかせしております」

 「まだ、第2次補正っちゅうんですか、その、去年にとうに出すべきであったはずの経済景気対策が、まあ、ようやっと提出されるであろうということなんですけれど、伝えられる内容の中で、私どもとしては雇用対策等につきまして、われわれなりの意見をぜひ反映させていきたいと考えておりますが、基本的な方向性として、雇用や中小零細企業の資金繰りの対策の問題等々、そういったことにつきましては、可能な限り、われわれの意見を反映できるようにしてまいりたいと思っております」

 「一方、俗にいわれる2兆円の(定額給付金の)問題につきましては、国民の皆さんの7割も反対しているところでありますし、2兆円のキャッシュがあれば、例えば高齢者の窓口負担のほぼ1兆円ちょいですか、1兆円ぐらいですか、問題にも充てることができますし、小中学校の耐震構造をきちんと完成させる、それも確か数千億でできる話ですし、あるいはまた高速道路の無料化というわれわれの主張もできることでありますし、いろんな意味でもっと有効な使い方があるであろうと思います」

 「国民の皆さんも、多分、そう思っているから今回の、単に一時のバラマキの交付金についてはほとんどの人が反対ということになっているんだろうと思います。私どもといたしましても、こういった選挙直前の国民を愚弄するようなあるいはお金をムダに使うようなやり方については、これは認めるわけにはいかない、そういう方針で臨んでいくことになるだろうと思います」

【定額給付金】

 −−定額給付金の問題で「認めるわけにはいかない」と述べたが、国会では予算の成立がずれ込むことがあっても、徹底抗戦するぐらいの意気込みなのか

 「定額給付金については国民の皆さんも、7割前後の人がこんなばかげた政策はけしからんといって反対しているわけでありますので、私どもは徹底抗戦ではありません。国民の皆さんの主張を断固国会でも国民の皆さんに代わって主張していくということであります」

【反麻生勢力との連携】

 −−今日、自民党の渡辺喜美元行革相が記者団に対し、「定額給付金を麻生内閣が撤回しなかった場合、私にも覚悟はある。自民党を離党してでも国民運動を起こしたい」と述べた。渡辺氏をはじめ、一部の自民党の反麻生勢力との連携も視野においていくのか。

 「渡辺喜美氏のことにつきましては、私が直接聞いたお話でもありませんし、会って話をしたわけでもありませんし、まだ自民党の所属の議員としてのお話しですので、私どもがこれに論評を加える立場ではないと思います」

 −−定額給付金をなくすため、与党議員から造反させ、衆院の再議決ができなくなる3分の2の議席をなくさせる公算についてどう考えるか。渡辺氏の今日の発言もあったが

 「私にはまったく分かりません」

【今年のキーワード】

 −−麻生首相が会見の中で、今年のキーワードとして「安心」と「活力」を挙げたが

 「あん?」

 −−「安心」と「活力」を挙げたが、麻生政権の現状に照らして、こういったものを挙げることをどう考えるか。また民主党としても今年のキーワードはあるか

 「言葉は何を挙げたって、その人の自由ですけどね、言葉は…。安心と何?安心と活力? うーん、それを国民に、日本の社会に十分与え得るような政策を実行し得ないから、麻生さんを支持するって人が少ないんじゃないですか」

 「現に去年の臨時国会、経済景気対策、それは今言った言葉の多分、裏腹の話だと思うね。安心と活力というのは。そういいながら3カ月間何にもせずに、自ら政治空白をつくってしまったというのが麻生内閣の実態の姿で、これは国民の皆さんもよくよく分かってきているんじゃないかと思います」

 「ですから、言葉っ面の、言葉の遊びに国民の皆さんがだまされるちゅうことはもうあり得ないんじゃないでしょうかね」

 −−民主党としては今年のキーワードはあるか

 「いや、別に考えておりません。われわれの考え方はもう一貫しております。これは何もわれわれの考え方っちゅうよりも、当たり前ですけどね、政治は国民の生活、また命と暮らしをしっかりと守っていく、そのために国民から権限を負託されておるわけですから、当面、その為政のための権限を持っている政権が何もその目的も、使命を果たし得ないとすれば、それは変わる以外にないと、そう思います」

【永田寿康元衆院議員の自殺】

 −−昨日、永田寿康元衆院議員が自殺したが、受け止めを

 「亡くなられた、自分の命を自ら絶つということは、大変な深刻な心理状態だったんだろうと思います。これは誰でもそうですが。その亡くなられたことについて心からお悔やみを申しあげます」

 「私どもの議員であった、すなわち国民の代表であったものが、そのような手段を選ばなくてはならなくなってしまったということについては、はなはだ残念に思います。私どもは、ひたすら今も何回も繰り返してもうしあげますように、国民の生活をきちんと守っていく、命をきちんと守っていく、そういう安定した平和な社会を築き上げてまいりたいと思ってます」

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