記事登録
2009年01月04日(日) 19時47分

日本にも津波到達 気象庁の注意報遅れる中国新聞

 四日、ニューギニア島付近で発生したマグニチュード(M)7・6(米地質調査所観測)の地震で、日本にも津波が到達し、小笠原諸島の父島で午前九時五十五分、和歌山県串本町で午後零時十四分にそれぞれ最大四〇センチの津波を観測した。警察庁によると、被害の報告は入っていない。

 気象庁は、午前十時八分に相模湾から高知県にかけての太平洋側や伊豆・小笠原両諸島に、最大五〇センチの津波の恐れがあるとの津波注意報を発表。同十時三十一分に九州の太平洋側と奄美諸島などに対象を拡大したが、父島など一部地域では注意報は津波到達後となった。津波注意報は午後三時四十五分、解除された。

 同庁によると、震源に近いミクロネシア連邦の津波観測データなどに基づき「日本では若干の海面変動があるかもしれないが、被害の心配はない」との情報を出したが、父島で津波を観測したのを受け再計算し、注意報に切り替えた。

 気象庁地震津波監視課の横田崇よこた・たかし課長は記者会見で(1)気象庁が当初の情報を出した際に用いた地震の規模はM7・5と、実際より小さかった(2)津波の伝わる方向が予想より東寄りで、日本列島に向かった—と説明した。

 父島や串本町以外でも、鹿児島県奄美市で注意報発表前の午前九時三十八分に三〇センチの津波を観測するなど、太平洋側各地で一〇—三〇センチの津波があった。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200901040165.html