オバマ次期米大統領が就任式を迎える今月20日に合わせ、2つの広島県被団協など広島の被爆者7団体が、核超大国の新たなリーダーに被爆地を訪問するよう促す共同の書簡を送る。新大統領就任時に組織の枠を超えて共同でメッセージを送るのは初の試み。
日本被団協代表委員でもある坪井直・県被団協理事長(83)が他団体の代表に提案した。
原爆投下を決断したトルーマン以降の米大統領は11人。現職で広島を訪れたケースはない。書簡ではオバマ氏に広島訪問を呼び掛け、原爆資料館を視察し、被爆者の声に耳を傾けることを求める。2010年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議をリーダーシップを取って成功させることなど、新政権への具体的な政策も要請する方向だ。