年末年始を海外で過ごした旅行客らの帰国ラッシュが三日、成田空港でピークを迎え、到着ロビーは早朝から、カートに大きな荷物や土産物を満載した家族連れらで混雑した。鉄道や高速道路なども、お正月を古里などで過ごした人たちのUターンで混雑が始まった。
成田国際空港会社(NAA)の推計によると、この日だけで約四万七千八百人が帰国。四日も四万六千八百人、五日が四万三千九百人と混雑は続くという。
円高に加え、長期休暇を取りやすい日並びだったため、韓国やグアムなど近場のリゾート地が好調。ソウルから帰国した横浜市の男性会社員(33)は「ホテルも買い物もびっくりするくらい安かった。新年早々得した気分です」と話した。
一方、東京方面に向かう東北、東海道などの新幹線の指定席はほぼ満席。午後に入り自由席の乗車率が100%を超える列車が目立った。JR東日本によると、山形新幹線の新庄発東京行き「つばさ118号」が山形駅で180%を記録した。
東京駅は大きなかばんを持った家族連れなどでごった返した。仙台市から帰ってきた会社員、井上茂男さん(42)は「帰省中はリラックスできたが、東京に戻ってくるだけで気分的に疲れた。仕事にきちんと戻れるか不安」と苦笑いしていた。
国内各地から羽田空港に向かう空の便はほぼ満席で、日本航空と全日空によると三日の予約率は九割を超えた。
日本道路交通情報センターによると、東名高速道路上り線は三日夕、裾野インターチェンジ(静岡県)付近で最大で四十六キロ渋滞するなどした。同センターは混雑がいったん収まり、翌四日は一部の高速道路で渋滞するとみている。