県立広島大は新年度から、世界遺産の島・宮島(廿日市市)を舞台に教育・研究活動を展開する「宮島学」の取り組みを、大学を挙げて本格化させる。学生への正規の科目に取り入れ、学術成果を地域にいち早く還元するための学内組織の新設も検討している。
単位修得の対象となる宮島学の授業は、人間文化学部国際文化学科の2年生を対象に広島市南区のキャンパスであり、全15回。厳島神社を中心にした宮島の歴史と文化を教員が講義するほか、宮島の住民を特別講師として招く。島内でのフィールドワークも実施していく方針だ。
同学部は2007年度から宮島の歴史や文化に関する非正規の授業を続けており、実績を踏まえて正式カリキュラムに組み入れる。
【写真説明】世界遺産の厳島神社。その歴史と文化は「宮島学」で最大のテーマとなる=廿日市市宮島町(撮影・坂田一浩)