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2009年01月03日(土) 13時49分

被爆前の広島鮮明 写真発見中国新聞

 広島市中区の紙屋町交差点そばで戦前に写真館を営んでいた松本若次さん(1965年に76歳で死去)が撮った写真約2000枚が、廿日市市の実家で保存されていた。被爆前の広島の暮らしぶりが鮮明に収められ、幅約1メートルの180度パノラマ写真もある。広島市公文書館は「第一級の資料」と新年度に企画展を開く。

 写真は1927(昭和2)年から原爆投下直前の45(同20)年3月にかけて撮影されていた。夏の甲子園大会で優勝した広島商野球部を迎える県民の熱狂ぶり(29年)▽原爆ドーム前身の県産業奨励館での初の商品見本市(36年)▽「満蒙開拓青少年義勇軍」の壮行式(42年)など、昭和の広島の歩みを記録した貴重なプリントが現存している。

【写真説明】<左>「広島写真館」2階から撮られた紙屋町交差点。路面電車の型式などから1930年前後とみられる。右側が市役所方面 <右>1940年11月にあった「紀元二千六百年」の祝賀行事。広島でも多くの県民が旧県庁(中区加古町)前などで奉祝行進した

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200901030074.html