中国新聞社が年頭に当たり実施した景気アンケートで、中国地方の主要企業トップの約9割が、景気が回復に向かう時期について「2010年以降」とみていることが分かった。自社の業況が悪化傾向にあるとの回答も6割近くを占め、前年の約2.8倍。金融危機と世界的な景気後退が、地場企業に深刻な打撃を与えている。
景気回復の時期を「09年後半」とみるのは8.8%にとどまる一方、「10年前半」は34.0%、「10年後半」は28.4%。今年いっぱいは回復が見込めないとの見方が大勢を占めた。「11年以降」も27.8%で、先行き不透明感を反映した。
09年の景気予想については後退基調の見通しが78.9%を占めた。このうち1年を通じて「後退」としたのは49.0%で、前年の2.1%から急増した。
自社の業況は、「悪化に転じた」が25.8%で前年の5.8%から増加。「悪化の兆し」「一段と悪化している」と合わせ、計59.8%が悪化傾向にあると答えた。円高や海外需要の減少に悩む製造業では、悪化傾向とした回答は68.9%に達した。
昨年11月下旬—12月中旬に220社を対象に調査し、194社(88.2%)が回答した。