松江市中心部を流れる大橋川改修事業で、自然に与える影響を検討していた「大橋川改修に関する環境検討委員会」は、国が示した環境調査報告書の最終取りまとめを了承した。鳥取県が事業の同意条件の一つとする環境調査が終わり、今後は中海の護岸整備をめぐる島根、鳥取両県の協議が焦点となる。
大橋川改修は、斐伊川・神戸川治水事業の一つ。国土交通省出雲河川事務所は２月、１次取りまとめを公表。周辺自治体や住民の意見を盛り込んだ最終取りまとめには、定期的に影響を調べる環境監視（モニタリング）実施と、環境に悪影響があった場合は工事計画を柔軟に変更することを主に追加した。
モニタリングは、事業実施の見通しが立った後に国が有識者や周辺自治体でつくる協議会を設置。大橋川だけでなく宍道湖、中海も含めた生態系や水質などの詳細な調査を速やかに進める—とした。