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2009年01月03日(土) 15時05分

ラットの遺伝子操作技術に期待=ES細胞作成で実現迫る−米英2チーム時事通信

 増殖能力が高く、多様な細胞に変わる万能細胞「胚(はい)性幹(ES)細胞」をラットで生み出し、遺伝子操作の実現に迫る研究成果を、米南カリフォルニア大などと英エディンバラ大などの2研究チームが3日までに米科学誌セルに発表した。
 ラットはマウスより身体が大きく、よりヒトに似た医学実験動物だが、マウスのように特定の遺伝子を欠損させたり、加えたりした個体を生み出し、表れた影響から遺伝子の機能を調べる技術が確立していなかった。
 これに先立ち、米スクリプス研究所など別の2研究チームは、新万能細胞「人工多能性幹(iPS)細胞」をラットで作ったと発表している。個体と細胞の両方でラットの遺伝子操作が容易になれば、がんや糖尿病などの新たな薬、治療法の開発が加速すると期待される。 

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090103-00000037-jij-int