「派遣切り」などで職と住まいを失った人たちのために東京・日比谷公園に開設された「年越し派遣村」で、来場者が想定の倍の300人を超え、用意したテントが足りなくなったことから、NPO法人などで作る実行委員会は2日、厚生労働省に宿泊施設の提供を要請。
これを受け同省は同日夜、庁舎内の講堂(約820平方メートル)を開放した。期間は仕事始めとなる5日朝までで、約250人が移った。
長野県のパソコン工場で働いていた先月中旬、突然派遣契約を打ち切られた釘崎正さん(41)は、住んでいた寮も追い出され、上京してコンビニなどで夜を過ごしてきたという。「寒さから逃れるために入った電器店のテレビで流れていたニュースでたまたま派遣村を知った。テント内も夜露をしのげたが、講堂内はとても暖かい。これからの職探しのために少しでも体を休ませたい」とほっとした様子で話した。
一方、中央区も、廃校となった小学校の体育館など2施設を5日から1週間をめどに提供する予定。計160人受け入れられる。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20081209-206556/news/20090102-OYT1T00303.htm