二〇〇八年に国内で死亡した日本人は推計で百十四万三千人に上り、戦後、国の統計資料が残っている一九四七年以降の六十二年間で最多となったことが三十一日、厚生労働省の人口動態統計の年間推計で分かった。
国内で生まれた赤ちゃんは百九万二千人で前年比ほぼ横ばい。出生数から死亡数をひいた日本人の「自然増加数」はマイナス五万一千人。前年(マイナス一万八千五百十六人)の二・七五倍で、これまでにない人口減少となった。
厚労省は「少子高齢化で今後もマイナスが拡大する傾向が続くだろう。本格的な人口減社会が到来したといえるのではないか」としている。
一—十月の出生や死亡の届け出を基に算出した速報値などから、年間の数値を推計した。
死因は例年同様、がん(三十四万三千人)、心臓病(十八万四千人)、脳卒中(十二万六千人)が上位を占めた。
同省に残っている戦後のデータによると、年間死亡数が最多だったのは四七年の百十三万八千二百三十八人。〇七年まで五年連続で百万人を超えたが、四七年には及ばなかった。四五、四六年は不明。
出生は〇七年より約二千人(0・2%)増加。女性一人が生涯に産む子供の推定人数を示す合計特殊出生率について同省は「〇七年の一・三四からやや伸びる可能性がある」としている。
一方、結婚したカップルは七十三万一千組で、前年より約一万一千組増。離婚は二十五万一千組で約四千組減少した。