【サンティアゴデクーバ(キューバ東部)2日共同】キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長(82)やチェ・ゲバラらが一九五九年に親米独裁政権を倒したキューバ革命から五十周年の一日、東部サンティアゴデクーバで記念式典が行われ、ラウル・カストロ国家評議会議長(77)が演説。米国との対立など歴史を振り返りながら、次の五十年間も「常に闘いは続く」と述べ、国民を鼓舞した。
キューバは昨年、三回にわたりハリケーン被害を受け、経済的困窮が深刻になっている。オバマ次期米大統領の就任で、経済制裁の一部が緩和されるとの期待が高まっているが、演説は経済的困難の打開のためにあらためて国民の協力を求めたとみられる。
式典会場のセスペデス広場は、五九年一月一日に前議長が勝利宣言し「革命は今、始まる」と演説した場所。
昨年二月に議長職を退いた前議長は「英雄的な国民に祝辞を申し上げる」との十二月三十一日付の短いメッセージを発表したが、式典には出席しなかった。
前議長らは五九年一月一日、ゲリラ戦の末、親米バティスタ政権を倒し、その後、米国と断交、社会主義国家の建設を進めてきた。