谷間の架橋工事や災害復旧工事などで利用する仮桟橋を上部から組み立てる新工法を、中国地方整備局が東広島市と呉市を結ぶ東広島呉道路工事などで導入した。山間部でも設置が容易で、基礎から組み上げる従来工法に比べ工期が半減し、費用も圧縮できたという。広島県内での活用は初めてとなる。
「仮橋・仮桟橋鋼製パネル斜張式架設工法」で、橋げたになる鋼製パネル(長さ6—8メートル、幅6メートル)を谷間の片側からクレーンで連結し、ケーブルを使ってつり橋の要領で固定。その後、橋脚となる鋼管くいを地上へ打ち込む。
国土交通省広島国道事務所などによると、基礎から組む従来の工法で欠かせない足場作りが不要になり、地上での測量などの手間が大幅に軽減される。平地の確保が難しい場所でも架設が容易となる利点もあるという。
【写真説明】新工法で架設された東広島呉道路工事現場の仮桟橋。白いパネル鋼材から鋼管くいを打ち込んでいる