広島県世羅町黒川、津田地区の冬の伝統食「いわし漬(づけ)」の仕込みが始まった。全国から注文を受ける黒川の農産物加工センター「かめりあ」でも、地元主婦らによる漬け込み作業が続いている。
センターの調理場では、スタッフらが世羅で育った大根、白菜などの冬野菜と三原市沖でとれたカタクチイワシを大だるに交互に入れては、塩をまぶす。10日ほどで味がなじみ、箱詰めされる。3月までに仕込みを繰り返し計約1トンを漬ける。
「いわし漬」は、江戸時代末期から伝わる家庭料理。野菜のうま味がほどよく染みたイワシを酒のさかなにしたり、汁や鍋物にしたりして楽しむ。500グラム入り630円。かめりあ=電話0847(37)1114。
【写真説明】世羅野菜とカタクチイワシを材料に漬け込まれていく「いわし漬」