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2009年01月01日(木) 19時26分

中電7位、優勝は富士通 全日本実業団対抗駅伝中国新聞

 全日本実業団対抗駅伝は1日、群馬県内で行われ、7区間100キロのコースに37チームが出場した。レースは最終7区で3チームが並走する混戦となり、ゴール前のデッドヒートを制した富士通が9年ぶり2回目の優勝を果たした。2位は日清食品、3位は旭化成。3強とみられていた中国電力、ホンダ、コニカミノルタは伸び悩み涙をのんだ。

 若手中心で臨んだ中国電力は序盤の不調が響いた。3区で佐藤敦之が18位から11位に、4区で伊達秀晃が8位、5区で岡本直己が7位に順位を上げたが、先頭集団との差を詰めることができず、7位に終わった。

 他の中国勢はマツダ19位、JFE23位、中電工33位、自衛隊山口37位。

 レース展開は以下の通り。

【1区】1区は群馬県庁前から高崎市役所まで12・3キロ。午前9時5分、37チームが一斉にスタートした。中国電力は藤森憲秀、JFEは山本泰之。序盤は団子状態。6キロ過ぎで旭化成の大野、安川電機の小畑が一時抜け出すが、再び、細長い集団に。終盤、旭化成の大野とコニカミノルタの松宮のデッドヒートとなったが、大野がトップでたすき。中国勢トップは6位のマツダの圓井彰彦、7位で中国電力の藤森が続いた。

【2区】2区は前橋市役所から前橋市公田町の8・3キロ。「インターナショナル区間」で外国人選手が多数エントリー。中国電力は黒田将由。マツダはピーター・カリウキ。日清食品のガトゥニ・ゲディオンが抜け出しトップ。そのまま徳本にたすき、2位小森コーポレーション、3位ホンダ。中国勢はJFEはジョセフ・ギタウの快走で5位に躍進。13位マツダ、中国電力は18位に後退。

【3区】3区は前橋市公田町から伊勢崎市役所の13・7キロ。中国電力は「駅伝男」の佐藤敦之が登場。五輪マラソン代表の実力を見せ順位を上げる。どれだけ先頭集団に迫れるかが鍵だ。トップは日清食品の徳本。2位のホンダの石川末廣が徐々に距離を詰める。7・8キロ付近で石川が逆転し1位でタスキ。2位日清、コニカミノルタも躍進し3位。中国勢は中国電力が佐藤の快走で11位まで順位を上げる。JFE17位、マツダ22位。

【4区】伊勢崎市役所から太田市役所まで22・3キロの長丁場。各チームともエースがそろう。 トップのホンダ・堀口貴史を日清食品の保科光作、コニカミノルタの山田紘之が追走。中国電力は東海大出身の期待のルーキー伊達秀晃が快走、8位に順位を上げる。10キロの順位は1位日清、2位ホンダ、3位に富士通、旭化成、コニカミノルタの集団。中国電力は8位で通過。

 15キロ過ぎでホンダの堀口が左脚異常のアクシデント、ずるずると後退。小森コーポレーションの秋葉啓太が21キロ過ぎで日清食品をかわしトップ、富士通の藤田敦史が続き中継所までデッドヒート。1位小森コーポレーション、2位富士通、3位日清食品。コニカミノルタ7位。ホンダ8位。中国電力は9位でたすき。

【5区】5区は太田市役所から桐生市役所まで15・9キロ。5キロ過ぎでトップは日清食品、富士通、小森コーポレーション、旭化成4チームが団子状態。7キロ過ぎで旭化成の佐々木悟がトップ。中国電力8位。後半、小森コーポレーションは7位に後退。中国電力の岡本直己が強風を突き、13キロ付近で4位集団に50メートルまで迫る。追撃なるか。日清食品、富士通、旭化成が中継所手前で激走、富士通、日清食品がほとんど並んでタスキ、1位、富士通、2位、日清食品、3位旭化成。中国電力は岡本の快走で7位で油谷にたすき。

【6区】桐生区役所から伊勢崎町西久保町まで11・8キロでアップダウンが多い。富士通、日清食品、旭化成がトップ集団。中国電力は油谷が2キロ付近で小森コーポレーションの北澤賢悟に並ばれ苦戦。4位のコニカミノルタの坪田智夫が快走、先頭集団に徐々に迫る。油谷、ペース上がらず8位に後退。9年ぶり優勝を目指す富士通がトップでたすき。日清食品がほぼ同時で2位。3位旭化成。コニカミノルタ4位。中国電力は油谷が粘り7位に順位を上げ、アンカーへたすき。

【7区】7区は伊勢崎町西久保町からゴールの群馬県庁まで15・7キロ。序盤は富士通の松下龍治、日清食品の大西雄三がほぼ並走、3キロ過ぎで旭化成の足立知弥が追いついた。コニカミノルタが逆転を狙い猛追する。トップと最大のタイム差がついた中国電力は梅木蔵雄の快走に期待をかける。

 梅木は激走を見せ、6位豊田紡織におよそ30秒差まで迫る。上位に順位を上げることができるか—。ほぼ半分の8キロ付近では旭化成、富士通、日清食品が三つどもえ状態。9キロ過ぎ、梅木が力走を見せ、約25秒以内に4チームがひしめく5位争いに食い込む。トップグループは変わらず。10キロ地点で中電は7位で変わらず。

 トップは三つどもえのまま、残り1キロに突入。残り500メートルで3人が一気にスパート、スプリント能力にたけた富士通の松下が他の2人をかわし、ゴールした。富士通は9年ぶり2度目の優勝。2位は日清食品、3位は旭化成。中国電力は7位入賞に終わった。

【写真説明】<上>群馬県庁前をスタートした37チームの1区走者。(1日午前9時5分) <中>1区藤森(右)からたすきを受けて走り出す2区黒田 <下>ゴールへ向かう梅木

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200901010107.html