2009年01月01日(木) 01時01分
危機脱却、雇用確保に全力=財界3団体の年頭所感(時事通信)
日本経団連、経済同友会、日本商工会議所の財界3団体は1日、2009年の年頭所感をそれぞれ発表した。経団連の御手洗冨士夫会長は「世界経済は未曽有の危機にある」との現状認識を示した上で、「まずは、景気回復に全精力を注ぎ、危機的な経済状況から抜け出さなければならない」と訴え、「危機からの脱却」を課題に挙げた。
経団連は昨年の所感で「10年以内に世界最高の所得水準の達成」を目標に掲げた。しかし、「米国の金融不安が瞬時に飛び火し、世界中を混乱の渦に陥れた」と状況は激変。今年は「官民が協力して働く場の創造と人材育成に努力する」と雇用確保を重視する姿勢を強調した。
同友会の桜井正光代表幹事も「若者が希望を持てる社会の構築」に向け、「第一に重要なのは雇用問題の解決」と訴えた。その上で、政府・与野党と労働界、経済界の政労使で新たに委員会を設置し、非正規労働者の雇用対策などの検討を早急に開始することを提案した。
一方、日商の岡村正会頭は「中小企業は雇用の維持・創出にも重要な役割を果たしている」と指摘し、「日々の経営を革新し、経営の現場を元気にすることが、地域経済の活性化につながる」と呼び掛けた。
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