福山市で12月、2つの特定農業法人(集落法人)が誕生した。市内の法人は5つとなった。担い手不足や高齢化という課題を抱える中、稲作のほかに特産品の栽培に挑戦するなど、地域一丸で田畑を守る動きが広がっている。
瀬戸町長和地区の6人が昨年12月14日設立した「農事組合法人ファーム高浦沖」。稲作を中心にしつつ、クワイとイチジクの栽培に初めて乗り出す。36戸の田畑を管理。計5.5ヘクタールからスタートし、5年後には8.2ヘクタールを目指す。
江戸期の建造と伝わる棚田の石垣がある新市町の「農事組合法人あすら」は昨年12月6日に設立。65歳以上の15人が加入し経営面積は2ヘクタール。特産のアスパラガスを50アールで栽培する。効率を上げるため1ヘクタールのアスパラガス団地を造る予定だ。
【写真説明】<左>来年クワイ畑になる水田を眺めるファーム高浦沖の開原孝一組合長理事(左)ら <右>広がる棚田の石垣の上で経営方針などを話し合う「あすら」の藤本正吾組合長理事(左から3人目)ら組合員