【ニューヨーク29日共同】米財務省は二十九日、経営危機に陥っている米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)の関連金融会社GMACを最大六十億ドル(約五千四百億円)の公的資金を活用して支援する、と発表した。うち五十億ドルはGMACへの公的資金による資本注入。
米政府は十九日、経営破たんを阻止するため、GMに百三十四億ドル、米大手クライスラーに四十億ドルの計百七十四億ドルの公的資金による緊急融資を決めており、今回は追加的な措置となる。
金融危機対策のための緊急経済安定化法に基づき、同省が五十億ドルでGMACの優先株を購入する。またGMACの銀行持ち株会社化を支援するための資金として、GMに最大十億ドルを融資する。
GMACは金融危機で資金調達が困難になっており、自動車購入者への融資基準を厳格化。GM車の販売急減を加速する原因となっており、GMACの経営安定がGM再建に向けて重要視されていた。
米連邦準備制度理事会(FRB)が二十四日、GMACが申請した銀行持ち株会社化を認可。GMACは同法に基づき、公的資金による金融機関向けの資本注入を受けられるようになっていた。