【パリ29日共同】ブリュッセルからの報道によると、ベルギー国王アルベール2世は28日、ヘルマン・ファンロンパイ下院議長(61)に新内閣の組閣を要請した。
同国のルテルム前内閣は今月19日、大手金融機関フォルティスの分割問題に絡み、株主らが起こした訴訟の裁判官に圧力をかけた責任を問われて総辞職しており、ファンロンパイ氏は組閣責任者として金融危機を乗り切るための陣容づくりを急ぐ。
また、ベルギーに根強く残る北部オランダ語圏、南部フランス語圏の政治対立問題の解決も託されることになる。
ファンロンパイ氏は下院最大党派のキリスト教民主フランドル党所属。1993年から99年まで予算相を務め、同国の財政赤字削減に貢献するなど厳格な財政運営に定評がある。