2008年12月28日(日) 10時50分
ニシムイ作品里帰り 来月末から展示(琉球新報)
終戦後、米軍占領下の沖縄に誕生した首里儀保町の美術村ニシムイの画家が描いた作品17点が約60年ぶりに米国から沖縄に里帰りした。27日午前、那覇市おもろまちの県立博物館・美術館に搬入され、来年1月31日から3月29日まで開催される美術館1周年記念展覧会「移動と表現—変容する・身体・言語・文化—」で展示される。
ニシムイ最盛期の1940年代後半に制作した作品が沖縄にこれだけ集まるのは初めて。ニシムイは戦後沖縄美術の中でも重要な位置を占める美術村で、作品の多くは米国人に渡っていたが、昨年米国で開かれたニシムイの絵画展覧会を契機に里帰りが実現した。
同展では油彩画や水彩画など里帰り作品を含む19点が展示され、中にはニシムイ画家の安次嶺金正や玉那覇正吉の自画像も含まれるほか、クリスマスカードや直筆の手紙などの資料も展示する。
同美術館の翁長直樹学芸員は「ニシムイの絵は占領者と被占領者の関係の中で描かれ、沖縄の文化が複数であることを証明するもの。ニシムイの歴史を掘り起こすタイムカプセルを開けたような展覧会になる」と期待を膨らませた。
同展ではニシムイ作品のほか「移動」や「移住」をテーマにした県出身者の作品も展示される。
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081228-00000010-ryu-oki