竹原署は、昔(50年前)と現在の体感治安を市民に比べてもらうユニークなアンケート結果をまとめた。半世紀前の刑法犯認知件数は現在の2.5倍と示した上で質問したが、72%は「治安が悪いのは現在」と回答した。同署は「地域の安全面で昔は連帯が強かった表れ」とみて、住民と連携した防犯対策を進める。
市制50年を機に、60歳以上の110人に聞いた。治安が悪いのは「現在」としたのが72.7%で、女性の方が高率だった。刑法犯の認知件数そのものは1959年が約600件(東広島市安芸津町を含む)で、昨年は約230件。「数値が逆では」との指摘もあったという。
治安が悪い理由(複数回答)について、「現在」とした回答者のうち66.3%が「犯罪の悪質化」とし、56.3%の「地域の連帯の薄さ」が続いた。「昔」とした回答者では「街灯、住宅など社会の防犯システムの未整備」が多かった。治安を良くする方策(同)は、「地域の結束を固める」が76.4%、「子どもの見守りを地域で展開」が60.0%で、地域の連携を指摘する意見が上位を占めた。